世界的な会計基準統一の流れで、売上高の新基準が導入される。その影響は。
損益計算書のトップラインである“売上高”が2021年度から激変するかもしれない。
今年7月、日本の会計基準の設定をつかさどる企業会計基準委員会(ASBJ)は、「収益認識に関する会計基準」の公開草案を公表した。現行の日本基準の売上高を、IFRS(国際財務報告基準)の収益認識の考え方を示す「IFRS第15号」とほぼ同じものに統一すると定めたものだ。
具体的にどう変わるのかは、各産業の事例を見るとわかりやすい。新基準移行による影響が大きいと考えられるのが百貨店業界だ。
国内の百貨店業界は伝統的に、「消化仕入れ」という商慣行でアパレルメーカーなどと取引をしている。これは、メーカーから仕入れた商品が百貨店の売り場にある間は商品の所有権はメーカーに残しておくが、顧客に販売されると同時に百貨店が仕入れ・販売を行ったと見なす販売形態だ。百貨店は商品が売れ残ったときの在庫リスクを負うことなく、商品を販売することができる。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら