ソニー、東芝、日立製作所の中小型液晶事業が統合し、2011年に発足したジャパンディスプレイ(以下、JDI)。17年度は3700人規模のリストラと工場閉鎖で2000億円超の最終赤字となる見通しだ。不振が際立つJDIの経営陣を悩ませてきたのが、手元資金の少なさである。
液晶パネル製造は、投資額が大きく回収まで時間を要するため「運転資金として現預金は月商の2カ月程度は必要」(有賀修二社長)。JDIの足元の現預金は609億円。月商2カ月分の約1500億円には程遠い。

一方で液晶業界は技術革新のスピードが速く、競争力維持のためつねに次世代技術への投資が求められる。JDIも設立以来、スマートフォン向け液晶パネルの需要が増加基調にあったことから、毎年減価償却を超える設備投資を行ってきた。それでも事業から利益を生み出せれば問題は少ないが、「スマホは製品サイクルが短く、工場の生産性が向上する前に需要が終わってしまう」(有賀社長)。営業キャッシュフロー(CF)から投資CFを差し引いたフリーCFはマイナスが続く。

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資金繰りに窮したJDIは昨年末、筆頭株主の政府系ファンド・産業革新機構から750億円の追加支援を受けたほか、今年8月には3銀行と1070億円の融資枠を設ける契約を締結。当面の資金繰り危機は回避したが、窮地に立っていることは変わらない。
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