アンケートや公開情報に基づき独自視点で強い大学を探る。
本当に強い大学はどこか──。東洋経済では長年、比較可能な複数のデータを用いて大学ランキングの算出を行っている。今回の対象は今年2~3月に行ったアンケート調査に回答し、かつ2015年度の財務諸表を入手できた大学だ(株式会社大学や同一法人内に複数の大学が存在する場合は決算数字が同じことを考慮して1大学のみが対象)。総合ポイントを算出できたのは539大学となった。
このランキングは、学生に付加価値を与える「教育力」、その結果の表れである「就職力」、大学運営の基盤となる「財務力」、そしてグローバル時代への対応力をみる「国際力」の四つの視点で構成している。それぞれ2~4項目の指標を設定し、計12指標を偏差値に換算。合計を12で割った値を総合ポイントとして順位づけしている。
少人数教育の実態をより反映しやすく
教育力では3項目を指標として採用している。「教育研究充実度」は、各大学が教育や研究に対してどれだけのおカネを使っているかをみる。国公立大と私大では会計基準が違うため、それぞれ計算式が異なっているが、数値の高いほうが教育研究を重視していると判断している。「科学研究費補助金(科研費)」は、大学の研究者や研究者グループに国から交付されている補助金。科研費の多い大学は研究水準が高く、教育の面でもプラスに働くとみている。「教員1人当たり学生数」は、その数値が低いほどきめ細かく学生を指導できると考えられる。今回は、少人数教育の実態をより反映しやすくするため、教員数に助教や兼務者(非常勤講師など)も含めている。
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