ものづくりの才能が一斉に開花した第1次ブームから40年以上が経過した。今、この国に押し寄せているのは4回目の大きな波である。AI、VR…。最先端技術が既存産業と結び付く、第4次ブームを担うベンチャーを総まくり。
ベンチャー企業への投資が活況を呈している。「とにかく足元のパフォーマンスは絶好調。昨年組成した5号ファンドでは、ほとんど営業をせずに数カ月で総額160億円の枠に200億円を超える申し入れがあった」(グロービス・キャピタル・パートナーズの今野穣COO〈最高執行責任者〉)。
2014年からの金融緩和により、多額のマネーがベンチャー投資にも流入。政府も「日本再興戦略」の中で、ベンチャー支援策を次々に打ち出し後押しをしてきた。
ベンチャー資金調達はボトムの2.9倍に
ジャパンベンチャーリサーチの北村彰相談役は、「16年のベンチャーの資金調達額は1800億円超と、15年の1685億円からさらに増える見通し」と話す。これは、ボトムだった12年の2.9倍の水準で、リーマンショック前の06年を上回る(図表1)。市場は「第4次ベンチャーブームが来た」と盛り上がる。
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出資を募る側のベンチャーの質と資金調達ニーズも変わってきている。「数年前まではスマホのプラットフォーム化に対応したベンチャーが多く資金用途も広告費などが中心だったが、昨年あたりからVR(仮想現実)、AI(人工知能)などの技術に立脚した面白い投資先が徐々に現れてきた」(ジャフコの藤井淳史・投資一グループリーダー)。
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