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砂漠の真ん中で農業を
「サハラ砂漠産のトマトっておいしいよね」「私はゴビ砂漠産が好きよ」──。そんなやり取りを耳にする日は、そう遠くないかもしれない。
神奈川・平塚市に本社を構えるメビオールは、砂漠やコンクリートの上でも農業ができるフィルム農法、「アイメック」のパイオニアだ。
フィルムが土壌の代わりに
農業を行ううえで重要な土壌づくりには高い技術が求められるが、アイメックでは土壌の代わりに、無数の微小な穴から水と栄養分だけを通すフィルムを用いる。細菌やウイルスを通さないため、農薬を使う必要もなく、未経験者でも短期間で農業を始めることができるという。
森有一社長(74)は、東レやテルモなどで20年以上、人工臓器の開発に携わってきた。1990年ごろに地球温暖化や食糧危機が叫ばれ始めると、医療で培った技術を環境や食糧の問題解決に生かすべく一念発起。95年にメビオールを設立した。
アイメックは2009年にトマト生産に導入されて以来、国内約150カ所の農場で採用されており、海外でも100カ国以上で特許を取得した。土壌汚染が危惧される中国や、ドバイの砂漠地域にも進出している。砂漠は日照時間が長いため、通常の農場に比べてトマトの収量が多く、糖度も高いという。
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