第4次ベンチャーブームの陰の主役は大企業や大学だ。世の中のマネーがベンチャーに向かう理由とは。
事業会社が自己資金でベンチャー投資活動を行う組織、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)が設立ラッシュを迎えている。ニコン、三井不動産、三越伊勢丹ホールディングス……。国内を代表する老舗企業がベンチャー投資に乗り出すのが最近の特徴である。豊富な経営資源を抱える大企業はなぜ今、ベンチャーに注目するのだろうか。
設立ラッシュ迎えるCVC
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ニコン
カメラなど既存事業の成熟化を背景に、新規事業の種を探しているのがニコンである。2014年に発表した中期経営計画で300億円をCVCプログラムに投資する方針を示した。15年から複数のVCを通じて100億円を投資している。16年にはSBIインベストメントとファンドを設立し、100億円の運用を始めた。残りの100億円は16年10月に始まったコーポレート・アクセラレーター・プログラム(CAP)などに充てる。
目をつけたのはヘルスケアだ。世界的な市場は大きいが、国によって規制は異なる。単独では「大海に小舟で出ていくようなもの」(吉川健二・経営戦略本部執行役員)。そこでVC10社を通じて、海外のヘルスケア関連などに投資を開始した。
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