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マーケットが変わっても需要はちゃんと作れる [INTERVIEW]アイリスオーヤマ社長 大山健太郎

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メーカーの「上から目線」を喝破

アイリスオーヤマ社長 大山健太郎
おおやま・けんたろう / 1945年、大阪府生まれ。19歳で父親が急逝し、64年に家業のプラスチック製品の大山ブロー工業所の代表者に就任。89年に仙台市へ本社を移転し、97年から中国・大連で生産開始。2013年からは精米事業に進出。(撮影:尾形文繁)

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──園芸用品からペット用品、家電まで幅広く扱うのはなぜですか。

当社の企業理念に「会社の目的は永遠に存続すること。いかなる時代環境においても利益の出せる仕組みを確立すること」がある。利益を出せるのはいっときでも、新しい仕組みはつねに湧き上がってくる。

どこの企業でも、ヒット商品が出るとそれに安住してしまう。業種もそうでしょう。何百年と続いている旅館業はずっと旅館を経営し、金属繊維を扱っている会社はずっと金属。一つの業を極めることは大事だが、世の中のトレンドはどんどん変わっていく。一芸や一業種に秀でるだけでは、今の家電業界みたいになってしまう。それを私はオイルショックで経験し、死にかけた。

私は過去50年にわたってビジネスをしてきたが、バブルは10年単位ではじけた。40年前はオイル、30年前は土地、そしてITバブルがはじけて、この間はリーマンショックで金融バブル。産業用ニーズは景気がいいとワッと増えるが、景気が悪くなると急速にブレーキがかかる。けれど生活者は違う。景気がよければボーナスが上がって消費も増えるが、企業業績ほど一気に変動することはない。

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