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ビッグデータで「黒子」から表舞台へ 印刷からビッグデータへ、大日本印刷

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日本ユニシスとの提携会見に臨む高波光一副社長(左)

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紙媒体の印刷に加え、期待の液晶テレビ向け部材も低迷──。総合印刷最大手の大日本印刷は、再び変革の時を迎えている。

出版印刷を祖業に、食品などのパッケージ・包装印刷から印刷技術を生かして液晶カラーフィルター、半導体・液晶用フォトマスクといったエレクトロニクス部品にまで事業を拡大してきた大日本印刷。2000年代半ばまでは、出版・商業印刷とエレクトロニクス、パッケージ関連が3本柱としてそれぞれ収益に貢献する盤石の構図となっていた。

しかし、インターネットの普及でチラシなどの広告がウェブ媒体へシフトしたことに出版不況が重なり、国内の印刷市場は全盛期の1997年と比べて4割減に縮小。紙媒体の印刷を中心とする情報コミュニケーション事業の営業利益は05年度以降、右肩下がりの状況となっている。

さらに11年、エレクトロニクス事業にも事業環境の大きな変化の波が訪れた。大得意先であるシャープを含めた液晶テレビの変調だ。折しも大日本印刷は、シャープの堺工場新設に伴い、隣接地に大規模な液晶カラーフィルターの生産工場を09年10月に竣工させていた。シャープの液晶テレビに急ブレーキがかかったことで、カラーフィルター生産も稼働が大幅減。その結果、11年度のエレクトロニクス事業は46億円の赤字を計上してしまった。

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