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踊る会議と同時に進む国会議員の著しい劣化 標準の働き方としてのジョブ型正社員の薦め

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人材覚醒経済
人材覚醒経済(日本経済新聞出版/312ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。
つる・こうたろう●慶応義塾大学大学院商学研究科教授。経済産業研究所プログラム・ディレクターを兼務。1960年生まれ。東京大学理学部数学科を卒業。英オックスフォード大学でPh.D.(経済学)取得。経済企画庁、OECD、日本銀行などを経て、2012年より現職。

働き方の標準型として ジョブ型正社員を薦める

評者 BNPパリバ証券経済調査本部長 河野龍太郎

残念ながら過去四半世紀で日本の労働市場には悪しき二重構造が定着した。待遇格差は大きく、不安定な非正社員の生活は苦しい。勝ち組だった正社員も長時間労働にあえぎ、健康も家庭生活も犠牲にされる。そんな状況が少子化を助長する。

アベノミクスで成長戦略がうまくいかないのは、働き方改革に真正面から取り組んでいないからではないか。本書は、規制改革会議の雇用ワーキンググループの座長として雇用制度改革で奮闘してきた著者が、個々の人材の覚醒を通じ、日本経済全体を覚醒させるための処方箋を包括的に論じたものだ。

問題の根源は、職務も勤務地も労働時間も明確に定められていない無限定正社員が雇用システムの中心にあることという。高度成長の時代にはうまく機能したが、低成長に入った1990年代から軋轢をもたらすようになった。単に労働法を変えるだけで済む話ではない。法律は民間の慣行に沿って作られている。税制や社会保障制度もそうした慣行や法律に対応すべく長い時間をかけて作られた。

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