凋落したかつてのエリート養成校、日比谷が復活を果たした。時を同じくしてほかの公立名門校も勢力を拡大。中高一貫校ブームが一服し、新たな地殻変動が起こっている。
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今年の大学入試で、東京大学に53人の合格舎を出した都立日比谷高校の躍進が教育関係者の間で話題となっている。
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東大合格者数において公立高校が50人以上の合格者を出したのは、実に21年ぶりの快挙だ。
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東大合格への最短コースは前倒しカリキュラムで受験に備える中高一貫校、という”常識”に風穴を開けた。
東京大学の合格者数53人──。今年の大学入試結果は教育関係者に衝撃を与えた。この数字をたたき出したのは東京都立日比谷高校だ。開成高校、筑波大学附属駒場高校、灘高校、麻布高校といった6年制の中高一貫校がトップ10を占める中、3年制の公立高校が11位に入った。公立高校が50人以上の合格者を出したのは、1995年の県立千葉高校(55人)、県立浦和高校(50人)以来、21年ぶりの快挙だ。
日比谷は64年のピーク時には193人の東大合格者を出し、政治家や官僚、学者など日本のエリートたちを数多く輩出した名門校だ。ところが67年の入試改革で凋落し、93年には1人にまで落ち込んだ(→関連記事へ)。どん底からの復活は目を見張るものがある。
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