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名門校トップ対決[地方編]地元評価は絶大 済々黌×熊本、松本深志×長野、高校閥の実態

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初対面の相手に「出身校はどこか」と聞かれて、高校名を答える人は都心部ではまれだろう。だが地方では、難関大学への進学率が極めて高い公立トップ高校出身者が官公庁や銀行などの地元有力企業の上層部に多数いることから「高校閥」ができやすい素地がある。

熊本市の総鎮守といわれる藤崎八幡宮では毎年9月に秋季例大祭を行う。クライマックスは「飾り馬」を奉納する団体ごとの神幸行列。今年は熊本地震の影響で参加団体が35とほぼ半減する中、勢子(行列参加人)数400と最大規模を誇る熊本高校(熊高)の同窓会と、勢子数300の済々黌(せいせいこう)高校の同窓会が圧倒的な存在感を放っていた。

写真左:秋季例大祭での済々黌の飾り馬と行列。スクールカラーの黄色が目立つ。熊高の同窓会に負けまいと、市内を練り歩く
写真右:9月の第3月曜日を最終日とする5日間に行われる、藤崎八幡宮の秋季例大祭の行列と飾り馬。熊高の同窓会「江原(こうげん)会」は常連だ

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熊高の祭りにかける意気込みはものすごい。38歳になる学年を幹事として実行委員会を立ち上げ、1月から準備を行う。「熊高出身の同僚は幹事年に、仕事をおろそかにするなと社長から怒られていた」(地元企業社員)というほどの力の入れようだ。加えて51歳になる学年は同窓会総会の幹事となる。この38歳と51歳の幹事年を軸に同窓生の強固なネットワークが築かれていく。

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