円高や新興国の景気減速を押しのけ、たくましく海外で成長する会社の戦略とは。
「無印良品」を展開する良品計画が絶好調だ。中国での驚異的な成長が牽引役となっている。松崎曉社長は、「政府が出した倹約令や景気減速の影響で、好調だった高級ブランド品の売り上げがかなり落ちている。日常品の消費が強くなっており、実需に強いわれわれにとっては追い風だ」と語る。
2016年2月期の売上高は前期比18%増の3075億円、営業利益が同44%増の344億円と2ケタの高い伸びを記録、いずれも過去最高を記録した。このうち中国中心の東アジア事業の売上高は830億円と1.5倍増加。営業利益も2倍の172億円に達し、170億円だった国内事業を初めて上回った。今や稼ぎ頭は名実ともに中国だ。
無印は雑貨から衣服、食品、家具までそろえるユニークな店舗を展開する。「これがいい」ではなく「これでいい」という理想を掲げた、ムダをそぎ落としたシンプルな機能やデザインが特徴となっている。
「『あれだけ赤や黄色など派手な物好きな中国で、無印のようなシンプルな物が売れるのか』とよく聞かれるが、いろいろな物を持ち見る目が養われればシンプルさにたどり着く。中国でも無印の価値が受け入れられている」(松崎社長)。中でも枕や水筒、空気清浄機などが売れ筋商品となっている。
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