ヤマトホールディングス 社長インタビュー
企業向けにも消費者向けにも打って出る
これまで物流は顧客にとってコストと考えられてきた。しかし、バリューネットワーキング(VN)構想は、物を動かす中で、止めることなく付加価値をつけ、顧客の利便性を高め、物流を価値あるものに変えるというものだ。
日本のメーカーの生産現場のレベルは高い。しかし調達や納品など、その前後に無駄がある。ここを改革すればメーカーの国際的な競争力が強化される。物流面での改革を当社がお手伝いすることで、トータルで変えていける。
エンドユーザーの嗜好に合わせ、メーカーは多種多様な商品を短いサイクルで生産することが求められている。物流も小口多頻度での輸送が必要だ。必要な物を細かく何度も運ぶことが求められる。個人向けの宅急便で培ってきた細かい小口多頻度のネットワークや付加価値機能を組み合わせ、B(企業) to B(企業)の物流に生かしていく。
成長中のeコマース市場の配送は、片側には企業がある。その背後の仕入れ・納品は大ロットの輸送形態だったが、ここも小口多頻度化が進み、さらに輸送スピードのアップが求められている。B to C(消費者)とB to Bの輸送内容が近づいてきている。両者に対し当社のネットワークが機能するというのが見えてきたので、まさに打って出る、ということでVN構想を進めている。
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