飼い主、そして命を扱う業者が守るべき社会的、法的なルールとは何か。
殺処分年間28万頭の現実をいかに変えていくか
求められる飼い主の責任 販売業者への規制強化も
朝方までの雨がすっかり上がり、きれいに晴れ渡った土曜日。東京・渋谷の国連大学本部ビル前に「Saving Lives」の黄色い旗が翻った。アニマルレフュージ関西(アーク、大阪府能勢町)の東京オフィス、東京アークの「里親会」だ。この日は4頭の犬が参加、未来の飼い主との“お見合い”に臨んだ。飼い主に遺棄された、あるいはもともと飼い主のいない犬や猫を動物愛護団体や個人ボランティアが保護し、新しい飼い主を見つけるために開催するのが里親会。譲渡会とも呼ばれる。
アークは英語教師の傍ら動物保護運動に取り組んできたエリザベス・オリバー氏が、1990年に設立した動物愛護団体。95年の阪神淡路大震災で被災した動物600匹を保護したことを契機に、動物やスタッフが急増。99年には特定非営利活動法人(NPO)として認定された。
東京アーク代表のブライア・シンプソン氏はニュージーランド生まれ。アークには2006年から参画している。「日本での学生時代、キャンパスに病気の猫がいた。大学職員に連絡すると『飼い猫ではないから保護できない』と言われた。目の前に苦しんでいる動物がいるのに、なぜ無関心なのだろうと疑問に思った」という“原体験”を話してくれた。
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