「週末は結構にぎやかで、犬を介して飼い主同士の会話も弾みますよ」というのは、三井不動産が2006年に販売を開始した東京・港区の「芝浦アイランド」のドッグランを利用する住民の声だ。分譲棟2棟・賃貸棟2棟の超高層マンション群で、総世帯数は3837世帯の大規模開発。09年10月に設立された、芝浦アイランド自治会の奈良信一会長代行によると、「ペットの飼育比率は分譲棟で20%、賃貸棟で13%くらいだ」と言う。ペット関連設備はペットエントランス、足洗い場、ペット兼用エレベーターに加え、先のドッグランと、なかなか充実している。最近では、こうした設備が新設・改修マンションの人気アイテムになってきている。
活発なマンションのペット関連設備の開発
かつて、ペットが飼えるのは主に賃貸マンションだったが、現在、分譲を含む多くのマンションで犬中心にペットが飼える。実際、大手デベロッパーの大京でも「1999年に管理規約にペット飼育細則を盛り込み、ペット飼育を原則、許可した」(広報担当者)。00年以降、一部物件の共用部に犬用の設備を付け始めた。さらに09年からは、有償で専有部のペット共生対応にも乗り出した。これは社内の商品企画チームである「ライオンズリビングラボ」が提案する「エンジョイペットスタイル」という名の商品群で、ペットが自由に出入りできるペット専用ドアや、食品などにペットが触れないようにするためのドッグフェンスなどがそれだ。同ラボのリーダーである北村壽子建築企画部担当部長は「獣医資格もあるペットライフアドバイザーの協力を得ながら商品開発を進めてきた」と言う。今年竣工の3物件が最初の対応になっている。
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