スシローの280円ラーメンは続けられる? 幸楽苑290円ラーメン中止で気になる動向

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第2弾の「鶏そぼろ入り西京味噌ラーメン」

3月の商品発表会で、あきんどスシローの豊﨑賢一社長は「お客さんのニーズも多様化している。従来のように直球ばかりではなく、寿司以外のものを投入していく」と、その狙いを語っていた。

スシローの投げた“変化球”は思いの外、消費者の心をとらえたようだ。7月には第2弾となる「鶏そぼろ入り西京味噌ラーメン」を投入。続いて9月には、「鶏チャーシュー入り塩ラーメン」を発売した。9月末までの3種類合計の累計販売は670万食に達したという。

ラーメン値上げは得策ではない

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第3弾の「鶏チャーシュー入り塩ラーメン」

ラーメン発売後、スシローの客単価はどう変化したのか。広報担当者の回答は「非公表」だったが、客がこれまでの最後の1皿の代わりにラーメンを注文しているとすると、客単価は押し上げられたと推察できよう。

合計の支払額が同じになるよう、客が調整していたとしても、「100円ずしよりサイドメニューのほうが粗利は厚いはず」(外食業界関係者)なので、採算的にはプラスに働いているとみられる。

であれば、よほどの原価上昇がないかぎり、ラーメンの値段を引き上げるのは、スシローにとっても得策ではないだろう。まだしばらくの間は、シメの一杯を300円以下で楽しめる状況が続きそうだ。

猪澤 顕明 東洋経済 記者

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いざわ たかあき / Takaaki Izawa

1979年生まれ。慶應義塾大学卒業後、民放テレビ局の記者を経て、2006年に東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、ニュース編集部などに在籍。2017年に国内のFinTechベンチャーへ移り、経済系Webメディアの編集長として月間PVを就任1年で当初の7倍超に伸ばす。2020年に東洋経済へ復帰、「会社四季報オンライン」編集長に就任。2024年から「東洋経済オンライン」の有料会員ページを担当。

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