ただし、おかげでうちは成長スピードの遅い会社になってしまいました。人材にこだわり続けたせいで本来伸びなければいけないときに数を確保できず、成長の頭がかなり抑えられてしまったんです。少々レベルが低くてもいいからと人材をガンガン採っていれば、5年目の時点で売り上げは30億円ではなく100億円くらいまで伸びていたと思いますよ。でも、リーマンショックのときに伸びすぎて潰れていたかもしれませんね。
--リーマンショックの影響は受けなかったのですか。
私たちはこのとき、絶対に何かいいことがあるはずだと考えました。
結果、どこも人を採らないから、多くの優秀な人材を採用できたんです。これは大変なメリットです。採用コストをはじき出すために外注を絞り社内は大混乱し、仕事もめちゃくちゃ忙しくなりましたが、中途採用を合わせて約500人を採用できました。売り上げは横ばいで利益も半減しましたが、優秀な人材が確保できたのでいい1年でした。
(撮影:尾形 文繁)
1963年2月、神戸市生まれ。株式会社朝日工業、株式会社ソフトエンジニアリング、ITコンサルタントを経て、96年にワークスアプリケーションズを設立、副社長就任、01年代表取締役CEO就任。創業5年でJASDAQ上場。統合基幹業務パッケージソフト市場において国産パッケージで最大手。同社は独自の人事戦略でも多くの注目を集めている。
■CEOへの道は、エグゼクティブ向けの人材会社・経営者JP主催のセミナー「トークライブ・経営者の条件」との連動企画です。
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