元ネトゲ廃人が語る「子どものオンラインゲーム問題」対処の本質 暴言も課金も、すべては「学校外」で起きている

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しかし、今の時代は、ゲームと先に出合ってしまう子も多いでしょう。だから、僕はリアルとつなぐようにしています。例えば、僕のクラスの子どもたちの間では「マインクラフト」というゲームが大人気。先日、「実際に土をどこまで掘れるかやってみない? リアルマイクラです」と言ったらみんな食いついてきて、「実際やるとめっちゃ大変だね!」と、大いに盛り上がりました。

算数で「箱の形」を学ぶ際、田中氏が自作したマインクラフトのキャラクターで遊んだ。リアルへとつなぐ工夫の1つ
(写真:田中氏提供)

また、ゲーム自体を「体験」と捉えるのも1つの手です。僕のクラスでは、「何を誰とどこを目指して取り組むか」を定める→その計画を基に「体験」→体験を通して得た気づきを日記で「振り返る」、という「体験学習サイクル」で学びを進めています。

これを応用した例を紹介しましょう。ゲームをしたいあまり、家庭学習を適当に終わらせてしまう子がいたのですが、「先にゲームを30分やり、その体験で気がついたことを日記に書いてはどうか」と提案したところ、とても内容の濃い日記が書けるようになりました。ゲーム体験もこうして学習サイクルを回せると、価値のある時間になると思います。

田中光夫(たなか・みつお)
1978年生まれ、北海道出身。東京都の公立小学校教員として14年間勤務。2016年、主に病気休職の教員の代わりに担任を務める「フリーランスティーチャー」となる。これまで公立・私立合わせて延べ11校で講師を務める。NPO法人「Growmate」理事としてマーシャル諸島で私設図書館建設にも携わる。近著に『マンガでわかる!小学校の学級経営 クラスにわくわくがあふれるアイデア60』(明治図書)
(写真:田中氏提供)

(文:編集部 佐藤ちひろ、注記のない写真:yoshan/PIXTA)

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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