子どもを叱るときについ母親が使う「NGワード」 逆効果を生む「お父さん」や「ご近所様」の使い方

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お母さんがうまく叱れず、お父さんに叱ってもらっていると、子どもは家庭内のヒエラルキーを感じます。そんなことを続けていると、子どもが中高生になったときに何かをさせようと思っても、子どもはお母さんの言うことを聞きません。子どもを叱るときにお父さんに丸投げしていたので、「親父と話すわ」となるでしょう。

「誰々に言うよ!」は、子どもに対して恐怖を与えるだけでなく、お母さんへの不信感も増幅させてしまいます。

子どもが言うことを聞かなくても、安易に、脅したり、丸投げしたりするのではなく、子どもと向き合って話すことが大切です。なぜやらなくてはならないのか、なぜやってはいけないかなどの理由を、「お母さんはこう思うよ」と前置きして、穏やかな口調で伝えましょう。そうすると、子どもが自分の言動について考えるようになります。この「自分で考える」ことが大事なのです。上手に声かけをして、子どもに自由に考えさせていると、子どもが賢くなることにつながります。

それでも子どもが言うことを聞かなければ、「お父さんに言うよ」ではなく、「お父さんの意見も聞いてみようか」と言うのがいいと思います。

お父さんをお母さんの用心棒のように扱うのではなく、あくまで客観的に第三者の意見も聞いてみようというスタンスで協力してもらうなら、子どもも素直に耳を傾けるのではないでしょうか。

世間や近所を持ち出さない

同様に、たとえば自宅で子どもが大きな声で泣き続けているときに、「近所に聞こえたら、みっともない」と叱っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このように世間体を出して叱るのも子育てではNGです。「近所や親戚に知られたらみっともない」「みんなに笑われるよ」「そんなことをしたら、世間が許さない」は、世間体を意識しているから出てくる言葉です。

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