ソニー/ホンダ提携の真意とEV新時代のシナリオ 業種の異なる2社の連携に心躍る本当の理由
ソニーとホンダは、合弁会社を設立して高付加価値の電気自動車(EV)を開発し、2025年に発売すると発表した。報道を見て驚いたクルマ好きも多いだろう。
ソニーは、「VISION-S01」というEVコンセプトカーを発表し、続いて今年「VISION-S02」を公開して、EV産業に参入することを明らかにしている。昨年になってホンダとの接点が生まれ、今回の提携合意に達したという。
ソニーのEVへの意欲が日本の自動車メーカーであるホンダとつながり、よい進展が期待される。両社とも、それぞれの分野で国際企業ではあるが、互いの思いを日本語で語り合えることは重要だ。また、それぞれが個性豊かな企業であり、それぞれに熱烈な消費者があり、両社で生み出すEVへの期待は想像を超えて高まるのではないかと思う。
三菱と日産、トヨタとスバルもEV開発を活発化
三菱自動車工業と日産自動車が2009年と、2010年に相次いで量産市販のEVを発売してから十数年が経った。しかし、国内市場でEVの販売は1%に満たない状況にある。ここに世界1位の自動車メーカーであり、国内販売のほぼ半数を占めるトヨタがいよいよ参入し、今年半ばあたりに「bZ4X」と名付けた新車を発売する予定だ。
共同開発したスバルも「ソルテラ」を発売する。また、日産も既存の「リーフ」に加え、「アリア」の受注をはじめており、初夏には軽自動車のEVを三菱自動車とともに発売予定だ。また韓国のヒョンデ(現代)が日本でEVと燃料電池車(FCV)の発売を発表している。そうした動きが国内でのEV販売を後押しするのは間違いない。
そのうえで、ソニーとホンダの提携による高付加価値のEV計画は、3年後の発売予定とはいえ、消費者のEVへの関心をさらに高める衝撃をもたらしたといえる。
この記者会見の翌日から、東京と神奈川の県境にある二子玉川で、「EVライフ二子玉川」というEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)の展示会が催された。ここに、ソニーのVISION-S01とS02も出展され、また「ホンダe」も並べられた。
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