転職エージェントの食い物にされる人の典型特徴 悪魔も天使も存在すると心得ておく必要がある

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一方、対照的な転職エージェントもいます。私の知るB氏もそのひとりです。

B氏は、転職希望者の最寄り駅から紹介する企業のオフィスまで“疑似通勤”し「●●さんが入社後にする予定の仕事を1日体験させてください」「上司や同僚にお会いさせていただけませんか」と頼み込みます。“疑似入社”とも呼べる行為で、B氏は、転職「後」を見据えて転職活動の支援をすると決めているのです。

もちろん、これは一般的ではありません。

B氏は上司から「効率が悪すぎてビジネスにならない」ととがめられたこともあるそうです。それでも「クライアントの大切な人生を無駄にはできません」と上司に頭を下げ、自分のやり方を貫きました。

B氏は転職エージェントを退職してからも「5年前にお世話になった●●です。仕事の相談に乗っていただけませんか」といった連絡が来るとのことでした。

転職のスタートは“エージェントへの登録”ではない

A氏とB氏。さながら「悪魔と天使」とも呼べるほど、同じ転職エージェントでもスタンスは正反対。転職希望者が、どちらに出会えるかは運です。

もちろん自分の年齢や職種、業界を得意とする転職エージェントを選べば、天使のエージェントに出会う確率を高めることはできます。“20代に特化した”“IT業界専門”といった転職エージェントもありますが、最後は人と人の相性です。会社も上司も自分では当たりを選べない“ガチャ”なら、転職エージェントも“ガチャ”の要素があるのです。

だからといって転職エージェントに過度に懐疑的になる必要はありません。「転職エージェントは高性能の旅客機でパイロットは自分」という心構えがあれば、ピッタリの転職先は見つかります。転職エージェントは、目的地さえわかっていればゴールにすぐに連れて行ってくれる“手段”として優秀でしょう。

「●●株式会社と株式会社◇◇の〜〜ポジションに興味があります。紹介していただけますか?」と言える状態になってから転職エージェントに登録すれば、最短で見つけてくれます。

反対に、今の会社に残ろうか転職しようか悩んでいる“転職ステージ0”での登録はおすすめしません。目的地がわからないまま飛行機に乗るようなものですし、悪魔のエージェントの食い物にされかねないからです。

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