廃線危機脱出、「ひたちなか海浜鉄道」の奇跡

52年ぶり新駅、地方鉄道再生のヒントが満載

国道245号線の橋梁下に設けられた高田の鉄橋駅。駅名の由来は道路橋ではなく駅の勝田寄りにある鉄道橋から

52年ぶりの新駅「高田の鉄橋」駅が開業

ひたちなか海浜鉄道が好調だ。茨城県の勝田と阿字ケ浦を結ぶ、全長14.3キロメートルの湊線を運営する第3セクター鉄道。同路線は6年前の2008年4月、廃止の方針を表明していた茨城交通から、路線を引き継ぐ形で開業した。

ひたちなか市の手厚い支援や住民主導の存続運動に支えられ、昨年度は10年ぶりに年間乗車人員80万人台を回復した。最終赤字こそ1500万円あまりを計上したが、大部分は事故防止のための軌道改修費など臨時の支出で、単年度黒字の達成も現実味を帯びてきている。

そんな中、中根-那珂湊(なかみなと)間に10月1日、52年ぶりの新駅「高田の鉄橋」駅が開業した。勝田起点7.1キロメートル、国道245号線の陸橋下に位置する無人駅で、周囲には新興住宅地や大型スーパーなどもある。10月4日には、ひたちなか海浜鉄道の吉田千秋社長、本間源基ひたちなか市長らが出席して、開業記念式典が行われた。

開業4日目の10月4日に開業式典とテープカットが行われた

実は、「中根-那珂湊間に新駅を」という要望は、かなり以前からあった。同区間は3.4キロメートルと、湊線でもっとも駅間が長く、那珂湊地区西側の柳が丘地区から那珂湊駅までは、2キロメートル近く離れている。

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