「ユーロスター」20周年、次の路線計画は? <動画>フランスやオランダで路線を拡大
同社の成功は、ユーロ圏の債務危機時の景気後退期にも関わらず、成し遂げられた。最高経営責任者のニコラス・ペトロヴィック氏は次のように語る。
「20年前の事業開始時は懐疑的な意見が多くありました。多くの人が、そもそも鉄道が必要なのか、航空路線もあるし、全て揃っているではないか、と主張していました。市場でシェアを獲得するため、当社は大変な戦いを強いられてきました。またそれは、長い道のりでした。我々は新たな市場にもたどり着きました。中国、アメリカ、オーストラアリア、日本、ブラジルといった国々です」
フランス、オランダで新路線
ユーロスター社は、その経営の55%をフランス国鉄SNCFが、40%をイギリス政府が担っている。先月、イギリス政府は金額にして3億ポンドに上る、経営権の売却計画を発表した。ユーロスター社は昨年、1860万ポンドの配当を支払い、そのうち740万ポンドがイギリス政府に渡っている。
シーメンス社製の新型車両は、時速320kmで走行し、ユーロスターのリヨン、アヴィニョン、さらにはマルセイユへの新路線の一部を担う予定である。
シーメンス社UKモビリティ部長のスティーブ・スクリムショー氏は次のように言う。「今こそイギリスとヨーロッパ本土における関係改善の時です。ビジネスとしてのみでなく、乗客にとっても好ましい変化となると考えております」。
2016年には、アントワープ、ロッテルダム、さらにスキポールまでの直行便の運行が計画されており、同社は当面、ブレーキをかけるつもりは無い。しかし、より長距離の路線となれば乗客は航空路線を選ぶであろうという意見もあり、ユーロスター社は事業の成功のためには価格面での競争力も必要となる。
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