資生堂社長に試練、「中国不振」に「幹部辞任」

社長交代から約半年、複数の課題が浮き彫り

外部出身の魚谷社長にのしかかるプレッシャーは大きい

新体制発足から約半年。試練が襲いかかった。資生堂の2015年3月期は、消費増税後の反動減に加え、当初想定していなかった中国の在庫引き当て130億円が発生する。これが響き、通期の営業利益は、前期比で半減する見通しだ。

日本コカ・コーラのトップを務めた経験もある魚谷雅彦氏(60)が、資生堂の社長として指揮を執り始めたのは今年4月。その1年前に同社のマーケティング統括顧問に就任したところ、「わずか半年で多大な成果を上げた」(前田新造前社長)と評価され、後継者に指名された。

市場変化の対応に遅れ

前田氏が外部人材を登用したことに、社内の人材不足を指摘する声は少なくない。というのも、11年に前田氏より一回り若い末川久幸氏(当時52)が社長に就いたが、健康問題を理由に2年で辞任。これを受けて前田氏が再登板したという経緯があるからだ。

痛手を被った中国不振の原因は、市場の変化に対応しきれていない点にある。中国では「オプレ」と「ウララ」ブランドが柱だが、「成長著しい中間層を取り込めていない。ショッピングモールが多く立ち上げられているが、特にオプレが対応できていない」と魚谷氏の危機感は強い。

もともと、資生堂の販社は売り上げありきの傾向が強く、百貨店や専門店に対し商品を過剰に出荷する習慣があった。実需に見合わない“押し込み”は、在庫の滞留や商品鮮度の低下を招く。そして店頭でさばくための報償金がかさみ、マーケティングや研究開発に十分な資金を充てられない、という悪循環に陥っていた。

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