新ドラマ低調は、クドカンのせいじゃない! 「ごめんね青春!」視聴率にモノ申す

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夜11時台でも、クドカンドラマのファンは確実に見るだろうし、11時台なら部屋でこっそり見れば家族とも気まずくならない。それに「深夜ドラマなのに高い視聴率、さすがクドカン!」という好評価となる。実際、「未来講師めぐる」(テレビ朝日系)は、深夜枠に放送していましたし、「池袋ウエストゲートパーク」も深夜の再放送が好評でした。

「半沢直樹」の枠でやるから、「視聴率7%はかなり低い」と評価されてしまうわけです。これは何とも残念なことです。

関連ビジネスで回収すればOK

宮藤さんのドラマは、仮に視聴率が取れなくとも、DVDは売れるし、レンタル店でも大人気。熱狂的なコアファンに支えられているため、視聴率が取れたら万々歳、視聴率が取れなくても、周辺ビジネスで回収できればOKなのです。

関連ビジネスはうまくいきそうな「ごめんね青春!」(TBS系、毎週日曜夜9時)
 

「ごめんね青春!」も、DVDは安定的に売れるだろうし、公式ウェブサイトで番組オリジナルLINEスタンプもしっかり販売。全国のローソンでは、劇中に登場する「みしまコロッケパン」を販売中だとか。

そう考えれば、宮藤さんは、全然ズレていない。

「ごめんね青春!」を見ていると、NHK朝ドラという特殊環境で制作した「あまちゃん」でできなかったことを、思いっ切り楽しんでやっているような感じも受けます。これからも、視聴率なんか気にせずに面白いと思うものを、伸び伸びと書いていってほしいもの。

それをどう生かすかは、編成であり、制作なのであって、宮藤さんが悩む必要はまったくないのです。

佐藤 智恵 作家・コンサルタント 

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さとう ちえ / Chie Sato

1970年兵庫県生まれ。1992年東京大学教養学部卒業後、NHK入局。ディレクターとして報道番組、音楽番組を制作。 2001年米コロンビア大学経営大学院修了(MBA)。ボストンコンサルティンググループ、外資系テレビ局などを経て、2012年、作家/コンサルタントとして独立。主な著書に『ハーバードでいちばん人気の国・日本』(PHP新書)、『スタンフォードでいちばん人気の授業』(幻冬舎)、『ハーバード日本史教室』(中公新書ラクレ)、『ハーバードはなぜ日本の「基本」を大事にするのか』(日経プレミアシリーズ)、最新刊は『コロナ後―ハーバード知日派10人が語る未来―』(新潮新書)。公式ウェブサイト

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