(経済産業省) 銀行の貸出金利引き上げが発端? ファイナンスカンパニー育成に向けた研究会発足へ

経済産業省はこのほど、産業金融機能の強化を目指して、ファイナンスカンパニー事業の拡大策を検討する研究会を発足させる。
 経済産業省では「(銀行など)預金により資金調達する金融機関の再生に加えて、企業金融の担い手が多様化することが重要」という認識の下に、ファイナンスカンパニーが企業金融の主要な担い手として発展し、産業金融機能の強化につながるための環境整備を図っていく考えだ。研究会はそのために設置される。
 ファイナンスカンパニーの機能としては、単なるノンバンク機能のほかに、企業グループ内の「銀行」という性格を帯びた場合がある。企業グループ全体の金融を担うもので、CMS(キャッシュマネジメントシステム)を活用して、グループ内の適正な資金調達を行っていくものだ。大手製造業や大手商社などがすでに導入しているが、昨年来、大手銀行を中心に行った貸出金利引き上げ要請を契機にして、CMSが一段と普及する方向となっている。いわば、企業グループによる「銀行離れ」が拡大するだけに、今後の銀行経営には少なからず影響が及ぶ。
 企業内金融であるCMSは、信用収縮の発生とIT技術の発展を背景に拡大した経緯がアメリカにはある。わが国の現状は、まさに、この二つの要素が同時進行しているといえる。今回の研究会設置は、こうした最近の企業金融の状況を抜きにしては語れない。
 なお、研究会のメンバーとしては、ノンバンク、商社、事業会社を予定。日立キャピタル、オリックス、リコーリース、トヨタファイナンス、三井物産、伊藤忠商事などが有力視されている。
【浪川攻記者】

(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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