政府税調の議論が再開、法人税率引き下げ、地球温暖化対策税などが焦点に

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
政府税調の議論が再開、法人税率引き下げ、地球温暖化対策税などが焦点に

政府税制調査会(会長・野田佳彦財務相)の議論が6日、再スタートした。菅改造内閣では初めての開催となる。12月中旬の税制改正大綱取りまとめと閣議決定を目指し、法人税率の引き下げ、地球温暖化対策税の新設、雇用促進税制の検討のほか、社会保障のあり方と関連づけた消費税の引き上げをにらんだ議論も行っていく方針だ。

6日の会議では、冒頭に菅直人首相が「進水式を迎えるに当たり、改めて原点に立ち戻ってあるべき税制についてしっかりした議論をお願いしたい。社会保障改革という大きな改革があり、消費税を含む税制全般の議論を一体的に行う必要がある。政府与党で全体像を検討する場を設け、野党とも意見交換していきたい」とあいさつ。その後、これからの検討課題の整理や今後のスケジュールについて確認した。

税調では、納税環境、市民公益税制、租税特別措置、雇用促進税制についてプロジェクトチーム(PT)を4つ設ける。

会合の終了後に記者会見した五十嵐文彦・財務副大臣らは、「法人税は総理がわざわざ名前を挙げて言及した。真剣に議論しなければならない。地球温暖化対策税は、玄葉光一郎・国家戦略担当大臣のところで調整を行うことになるが、雇用促進税制はこれから知恵を絞る」と述べ、それぞれ精力的に議論を進めていく方針だ。

また、8月に締め切った概算要求段階で、各省庁の要求が「ペイ・アズ・ユー・ゴー原則」(歳出増や歳入減を伴う施策を新たに導入する場合には、恒久的な歳出削減や歳入確保の措置が必要であるという財政ルール)を遵守できなかったことについて、「これ(新たな財源)を出してこないと、要求も通りませんよ、ということがペナルティになる」(五十嵐副大臣)と述べ、財政規律について強い姿勢で臨んでいく考えを示した。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事