【産業天気図・銀行業】貸出金減少で先行きに不安、債券相場もピークアウトで「雨」続く
地銀の今後の収益動向は地元に良い貸出先をつかんでいるかどうか、顧客基盤の強弱によって差が出てくる。再編もありうるだろう。
大手行では、海外や証券業務に活路を見出すしかない。個別行での注目点は、新生銀行の行方。資本調達は、環境面で厳しく、当面、資産圧縮により自己資本比率の向上を図るとしているが、ノンバンク収益が貸金業法の改正でどこまで細るのか、保有している不動産投融資で追加損失が出ないのか、予断を許さない。
りそなホールディングスは4000億円の公的資金を今夏に返済し、残りは1・68兆円だが、これは現行の自己資本比率を維持したい観点から、しばらくは、内部留保を蓄積するか、他社が肩代わりするしかなく、りそなが納得する出資者が現れにくい現状からすると当面、動きなしか。
3メガ中でもっとも、収益力の低いみずほフィナンシャルグループの収益強化へ向けた改革が進むかどうか引き続き注目される。
(大崎 明子=東洋経済オンライン)
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