病気のサインになる「ウンチの色」注意すべき3色 毎日チェックすべき便、得られる情報は多い
──胆管はなぜ詰まるんでしょうか?
1つめの理由は胆石です。ただ、この場合はお腹が痛くなったり、吐き気がするので、ウンチが白くなる前にわかります。もう1つは膵臓がんや胆道がんの腫瘍が胆管を圧迫した場合。このケースでは便が白くなる以外に、ほぼ症状がないこともあります。
ちなみに行き場を失った胆汁は、体内に吸収されるので、肌や白目が黄色くなったり、紅茶のように茶色い尿が出たりします。ただ、こちらも徐々に黄色くなっていくので、自分では気付かない人が多い。やっぱり便の色がいちばんわかりやすいですね。
──がんが原因で便が白くなったときには、手遅れですか?
これは難しいところです。例えば胆管から離れたところに腫瘍ができた場合は、胆管は圧迫されず便は茶色いままなので、がんの発見が遅れることもある。そう考えると、胆管の近くに腫瘍ができた方が、助かる確率は高いともいえます。こればかりは運としか言えません。
そのときどきの病気の悪性度合いなどによりますので、白い便だからいいとか悪いというわけではありません。
赤色は原因が特定しづらい
──ウンチだけに運というわけか……。ほかに気を付けるべき色はなんでしょう?
赤です。こちらは想像がつくと思いますが、血です。
──痔ですか?
それもありますが、ほかにも要因はあります。例えば腸炎です。食中毒やO-157などの感染性腸炎、そして虚血性腸炎と呼ばれる腸の炎症です。虚血性腸炎とは、腸の血管が詰まって、腸が炎症を起こす病気です。
お腹が痛くなって、トイレに行くとバッと血が出るのが虚血性腸炎によくあるパターン。ほかにも、安倍晋三元首相がかかった潰瘍性大腸炎もあります。腸炎の場合は、お腹が痛い、熱がある、下痢が赤いなど、ほかの症状も一緒に出ることが多いですね。