査定見直しでたちまち債務超過へ転落、日本振興銀行破綻で初のペイオフ発動


 振興銀行は、3日間の業務停止を経て、週明け9月13日から営業を再開し、保護対象となる預金の払い戻し手続きに応じていく。同一の預金者が複数の口座を持つケースがあり、そられを合わせて1人当たりの預金総額を算定する「名寄せ」と呼ばれる作業を今週末に実施する。

預金保険機構の会見では、同行のシステム体制の不安などから、名寄せが遅れる可能性はないかとの質問が出たが、「金融機関のシステムの検証は常時行っている。すでに準備に取りかかっており、今のところ問題は生じていない」(田邉昌徳理事長代理)と話した。直近、同行のシステム検証は昨年10月、さらに今年の5月、8月にも行っているという。

振興銀行によれば、9月7日時点で全額保護の対象とならない預金者は約3500名おり、預金総額は460億円強。そのうち、保護対象外の1000万円超に相当する金額は100億円程度(同行の預金総額は約5800億円)。ただし、最終的な保護対象預金は「名寄せ」で確定させるため、100億円という数字も変わりうる。

振興銀行は10日、預金保険機構が設立した第二日本承継銀行と事業譲渡で基本合意。資産査定作業で「適資産」と「不適資産」に切り分け、適資産を第二日本承継銀行へと譲渡し、最終的な受け皿会社を探していく。貸出残高は4000億円を超すが、果たして「適資産」はいくら残るのか。

(井下 健悟 撮影:吉野純治 =東洋経済オンライン)

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