米粒からパンを作ろう! 苦節4年で結実した新技術

「本当にコメからパンが作れるのか」。7月に斬新すぎる機能を備えたホームベーカリー「GOPAN(ゴパン)」を発表した三洋電機の元に、問い合わせが殺到している。

洗米したコメ(玄米や雑穀でも可)と水、イーストなどを容器に入れスイッチを押すと、4時間後には1斤のパンができる。もっちりした食感とほのかなコメの香りが特徴だ。発売は10月8日と先だが、「稲作振興を唱える自治体などからタイアップ要請もある」と、家電事業部の岡本正範・リビング企画二課担当課長は張り切る。

米粉からパンを作るベーカリーは以前からあった。三洋電機も2003年に業界でいち早く、米粉ベーカリーを発売したものの不発。米粉は高く、買える場所も少ないのが最大のネックだった。「ならばコメをすり潰せば」という、技術者たちの素朴な意見でゴパンの開発が始まった。だがそこからが難産だった。コメが硬く粉状にできないなどの課題を克服するのに4年もかかり、やっと完成にこぎ着けた。従来品よりも大型だが、1斤当たりの材料コストは148円と、米粉の半分以下に抑えられる。

11年度からは中国などアジアでの発売も計画する。現代のコメ消費に革命を起こすのか注目される。
 
(西澤佑介 =週刊東洋経済2010年8月7日号)

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