「自己肯定感高い人と低い人」幼少期の決定的な差 誕生後2年間でそれぞれに起きていること

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とはいえ、子ども時代にとてもつらい経験をした人でも、人格の中には必ず健全な部分も持ち合わせています。どんな人にも、周囲に対して過剰に反応しなくていい状況もあったはず。楽しく、ワクワクし、夢中で遊んでいるとき、いわば自分の中のポジティブな信念が前面に出ているときがあったはずです。

逆に、親に十分に愛された人であっても、ネガティブな部分は必ずあります。生まれたばかりの子どもは、親の助けなくしては生きていけません。お腹がすいたとき、少しも待たされずに満たされたという人はほとんどいないでしょう。

こうしたポジティブな信念とネガティブな信念は、誕生後の6年間でかなりでき上がります。この時期に脳の構造がほぼ完成するので、最初の6年間は人間の成長にとって非常に重要なのですが、なかでもとくに影響するのが2歳までの経験です。

すべての子どもは「自分はダメだ」と思う

親が自分にどのように接したかは、その後の人生におけるあらゆる人間関係の青写真になります。つまり、親との関わりから自分自身や人間関係に対する考え方――自己肯定感と他者に対する信頼感、あるいは不信感が生まれるのです。

ただし、この時期について白黒をつけることはしないようにしましょう。親子関係はよし悪しだけで評価できるようなものではありません。前述したように、いい子ども時代を過ごしたと思っている人も、子ども時代にまったく傷を負わなかったわけではないのです。

生まれてきたばかりの赤ちゃんは小さくて裸で、まったく無防備な状態です。そのため、赤ちゃんにとって、自分を受け入れてくれる人がいるかいないかは、命に関わる重大なことです。そのため私たちは、生まれた直後はもちろん、その後も長期間、自分が劣っていて依存している存在だと思いながら生活を送っていきます。それゆえ誰の心の中にも、「自分はダメだ」という信念があるのです。

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