「自己肯定感高い人と低い人」幼少期の決定的な差 誕生後2年間でそれぞれに起きていること
一方、基本的信頼感が育まれなかった人は、意識の深いところで自分自身を不安定に感じ、周りの人に対しても不信感を抱きやすくなります。もちろんその後の成長期も人格形成に非常に重要であり、そのときには親だけでなく、祖母や同級生、先生などからも影響を受けます。が、もっとも大きく影響を与えるのは、誕生後の2年間での事柄です。
これらは無意識の中に保存されているため、自分では思い出すことができません。覚えているのは、たいてい幼稚園時代や小学校に通い出したころの事柄からです。しかし、その頃の記憶でも積極的に思い出していけば、自分と親との関係がどのようなものであったのかがわかってきます。
自分の陰の部分を知ることで感情に対処できる
こうした場合、ネガティブな自分の信念に気づくことが大切です。自分の陰の部分もわかっていれば、自分の考えや感情をうまく対処できるからです。
たとえば、自分が相手に共感できなかったときに、相手の感じがよくなかったからなのか、あるいは自分が相手の成功を妬んでいるからなのか、見極めることができます。そして、自分の妬みを認めた場合には、相手の心を傷つけるのは決してフェアなことではないと考えられるようになります。
また、自分に対して「私もすでに多くのことを成し遂げてきたし、それらの努力は正当に報われてきた」と言い聞かせるなどして、自分の妬みと劣等感にポジティブな影響を及ぼせるようになります。こうして人に穏やかな態度で接したり、自分の妬みをうまく調整したりすることができるようになります。
逆に、自分の妬みや劣等感を認めることができないと、相手を攻撃してしまう可能性があります。ちょっとした嫌みを言って相手を見くびるようなことをしてしまうのです。
このように、自分を知ると、自分自身の問題を解決できるだけでなく、他者とうまくつき合っていけるようになります。「内省して自分を知ること(自己認識)」には、個人的意義だけでなく社会的意義もあるのです。
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