子どもが将来お金で苦労する「親の言葉」3大NG あなたは大丈夫?「親世代の価値観」からの脱却
恐らく、友だちが大勢集まっているところで、「私、お金が大好きなんだ」と言ったら、引かれてしまうかもしれませんね。なぜ、そこまでお金は嫌われ者になってしまったのでしょうか。
お金が逃げ出す親のNGワード
君は家でお金の話をしますか。君のお父さんやお母さんが投資の経験を持ち、経済やファイナンス、税務などの知識に精通していて、よくお金の話をしているなら、ラッキーな家庭環境です。
多くの家庭では、このような言葉で怒られたり、諭されたりするのではないでしょうか?
「世の中にはお金よりも大事なものがたくさんある」…NGワード②
でも、社会に出て自立した人生を送るためには、お金が必要です。お金は私たちの生活に欠くことのできない大事な道具です。
君のお父さん、お母さんが子どもの頃は、銀行の金利が今とは比べ物にならないくらい高く、銀行に10年預ければ元本が倍くらいになったものです。
仕事も、高度経済成長期には給料が年々大幅に上昇しました。たとえば、男性の平均賃金は1955年から1975年までの20年間で実に7.4倍に、女性の平均賃金は9倍になったという調査結果があります。もちろん一方で、物価も相応に上昇しましたから、実質的には7倍、9倍も生活が豊かになったという感じはしなかったでしょう。
それでも、当時は年功序列と終身雇用が保証されていましたから、会社員である限り生活は安定していました。長期の住宅ローンを組んででも住宅を購入すれば資産価値は上がりました。
そういう時代を生きてきたのが、君のお祖父さんやお祖母さんです。お金のことを学ばなくても、十分に生きていくお金を貯めることができたのです。
そんなお祖父さん、お祖母さんは、お金についてどのように、君のお父さんやお母さんに教えたでしょうか。身を粉にして働いて稼いだお金こそが尊い、という考え方が、骨の髄にまで染み込んでしまっている世代です。しかも、バブルの時にも投資に手を出さずに堅実に生きた人ならきっと、このようなことを言ったと思います。
子は親の教えに少なからず影響を受けますから、君のお父さんやお母さんは、株式投資のことなど考えずに、まじめに働いて得たお金を銀行に預け、住宅ローンを払ってきたのでしょう。
ところが、君たちのお父さんやお母さんが働いてきた平成という時代は、バブルが崩壊して「失われた30年」と呼ばれる時代です。
勉強して、大学を卒業して、大企業に就職すれば、お金に苦労することはないはずだったのに、その結果は、大企業でさえ倒産し、給与は上がらないどころか、リストラの不安もぬぐえません。