進まぬ異業種参入、ドラッグ業界の独走

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 また2類に分類された漢方薬や伝統薬も苦しい。伝統薬連合協議会の会員企業は、売上高が平均2~3割減ったという。「店まで買いに来れず、電話で注文する高齢者の顧客が多い。こうした注文をお断りするのはつらい」(奥田又右衛門膏本舗の日向靖成社長)と嘆く。

なぜ、ここまで明暗が分かれてしまったのか。コンビニ関係者は「改正薬事法はドラッグストアに有利な法律」と、半ばあきらめ顔だ。

政府の行政刷新会議は、医薬品の通信販売規制の見直しについて、秋にも議論再開を予定している。だが「政治が混乱する今、後回しにされかねない」(通販業者)。薬事法改正から1年経ち、大衆薬をめぐる課題が浮き彫りとなっている。

■マツモトキヨシホールディングスの業績予想、会社概要はこちら

(島田知穂 =週刊東洋経済2010年7月24日号)

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