こうした案に対して専門家からは、「(火山学者でもわからないのに)事業者が本当に異常を判定できるのか」(棚田氏)、「規制委・規制庁が責任を持って判断を行うべきというのは非常に重い。そうした判断ができると言っていいのか」(石原和弘・京都大学名誉教授)、といった疑問が改めて示された。
結局、根本的な認識のギャップを残したまま、第2回会合の結論としては、異常の指標化などモニタリング方法の具体化や精度の向上、国家主導も含めたモニタリング体制などの方法論、組織論的な対応について第3回会合から検討していく、という方向になった。
しかし、遅ればせながら火山専門家を議論に入れたことによって、川内原発の火山審査の根拠や結論に大いなる疑義が生じたことには変わりない。規制委・規制庁は現状、専門家の疑問や意見を十分受け止めたとは言いがたい。また、九電が保安規定の中で、異常検知時における燃料搬出などの対処方針をどう策定し、規制委がいかに審査するのかも焦点となる。川内原発の規制委審査は、今なお重大な課題が残されたままだ。
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