内紛勃発のサークルKサンクス、高まるFCとの不協和音

拡大
縮小
内紛勃発のサークルKサンクス、高まるFCとの不協和音

親子が全面対決--。コンビニ業界4位のサークルKサンクスが、自社の有力なエリアフランチャイザーであるシー・ヴイ・エス・ベイエリア(CVS)を訴えたことが明らかになった。

もともと両社は、昨年2月にCVSがFC契約(12年2月末まで)の契約満了の前倒しに向けた話し合いを求めたことで7月から調停中。こうした中、CVSが開業したビジネスホテル内に今年4月、ローソンがオープン。これが憶測を呼び訴訟の引き金となった。

「エリアFCの本部企業がほかのチェーンに自社物件を転貸するなど、考えられない行為。自社チェーンに不利益を与える」と怒りを隠さないサークルKS。片やCVSも「訴えられたのはグッドタイミング。相手の理不尽さをアピールしていきたい」(泉澤豊社長)と一歩も引かない。

サークルKSの主張は主に二つ。FC契約上、CVSには中途解約権がないことの確認と、FC契約期間満了後も2年間はコンビニ営業を目的として他社に賃貸・譲渡をしてはならないなどの請求だ。前者についてCVSは重大な不信行為があった際には契約解除を求めることができ、ペナルティを払ってもいいと主張。後者に関しても財産権の侵害だと反論する。

成長戦略に不満

CVSのコンビニ事業売上高は266億円(店舗130店)と、サークルKSのエリアFC13社中でトップクラス。旧サンクスと契約を結び、立地戦略や商品・サービスで独自色を出し成長を遂げた同社は異端的存在だ。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT