再建築不可物件あえてリフォームする人の懐事情 不動産投資の新たな流れ、高い利回りも可能?

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法律上、同じ土地で建物を建築できないボロ家や空き家が新たな価値を生み始めている(写真:インクコーポレーション)
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コロナ禍でリモートワークが広がるにつれ、人々の「住」への意識も大きく変わりつつある。

「とくに都市部の子どものいる共働き世帯で、“戸建て”志向が間違いなく高まっています。仕事においてもプライベートにおいても、もっと快適に過ごしたい。そうした思いが強くなってきているのでしょう。とはいえ、都市部での戸建て購入は若い夫婦にとっては今もハードルが高いのも事実。そんな中、最近ちょっと興味深い不動産投資のムーブメントが起きつつあります」

こう語るのは、投資用新築マンション販売大手マキシヴの営業本部長で、不動産市況の分析にも定評がある前田朗男氏だ。

そんな前田氏が注目する新しいムーブメントとは「再建築不可物件」への投資だ。耳慣れない言葉かもしれないが、コロナ禍において密かなブームになっているのだという。

「金融機関は、スルガ銀行の不正融資事件以降、融資の審査基準の厳格化を進めていて、以前のようには審査が通りません。そうなると、一般のサラリーマンにとっていかに手持ちの現金を活かすかが不動産投資のポイントになってきます。そういう意味で、わずか数百万円からはじめられる『再建築不可物件』への投資は注目に値すると思います」

「再建築不可物件」とは、簡単に言えば、建築基準法第43条に定められている「接道義務」、つまり敷地が2メートル以上道路に接しておらず、解体して新たな建物を建築することが認められていない家屋のこと。なぜそのような「違法建築」があるのかといえば、現在の法律が定められる以前からそこに存在していたから。総務省によれば、現在、東京23区内だけで約23万戸(全体の5%)もの再建築不可物件があるという。

「リフォーム」で投資商品に変貌

建て替えることもできない老朽化した家屋に資産価値などないようにも思えるが、なぜ「投資物件」になりうるのか。

その謎に答えてくれたのは、ブームの火付け役と言われているインクコーポレーション代表の入江尚之氏。今年7月に『「再建築不可物件」完全読本』(ライチブックス刊)を上梓し、業界で話題となった人物だ。

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