この秋GoToトラベルなしでも「安く旅行」するワザ 新幹線50%OFFで「東京ー富山が6380円」で行ける

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航空券はどうだろうか。LCCは不定期でセールを行っているが、10月7日現在で特筆すべき割引は見られず、むしろレガシーキャリアのほうが興味深い。

とりわけ安いのがJALのウルトラ先得の羽田―鹿児島線だ。75日前までの購入となるが、2022年1月12日から3月17日の日曜~金曜出発が5690円。羽田発6:25と非常に早い時間となるが、LCC並みの金額である。

秋の旅行ということであれば、JALのタイムセール先得割引タイプAの羽田―関西線のJL221便(7:30発)が6590円(11月3~22日の出発〈28日前までの予約が必要〉)と安い。タイムセールは10月25日まで実施している。

なお、ANAが9月17日まで実施していたタイムセールでは、羽田―関西線が6190円だった。

飛行機とホテルがセットになった国内ツアーはどうだろうか。首都圏発で札幌、関西、沖縄往復について、旅行比較サイト「トラベルコ」の国内ツアー検索で調べてみた(10月22日〈金〉発・24日〈日〉着の2泊3日1室2名 いずれも旅行会社「ニーズツアー」を利用 2021年10月6日現在)。

成田―千歳間ピーチ往復+Tマークシティホテル札幌(すすきの) 1人当たり1万2500円。往路成田17:00発、復路新千歳10:00発(個人手配の場合、同じ便の航空券1万3420円+同日のホテル2泊1人当たり3465円=1万6885円)。

成田―関西間ピーチ往復+ホテルヒラリーズ日本橋(日本橋) 1人当たり1万3700円。往路成田7:30発、復路関西7:35発(個人手配の場合、同じ便の航空券1万2270円+同日のホテル2泊1人当たり5640円=1万7910円)。

成田―那覇間ジェットスター往復+ホテルストーク那覇新都心(1泊のみ) 1人当たり1万9300円 往路15:00発、復路12:10発(個人手配の場合、同じ便の航空券1万9750円+同日のホテル2泊1人当たり1700円=2万1450円)。

シーズンオフということもあるが、首都圏発で価格的に最もインパクトがあったのが、成田発新千歳往復のLCCピーチに札幌市内のホテル1泊がついたもので1人当たりトータル1万2500円。Go Toトラベルがなくても十分に安いといえる。

いずれも個人手配よりも10%から25%ほど安くなったが、ツアー利用の場合、便の時間帯によって追加料金が大幅に必要になることが多いという難点がある。この部分を勘案してツアーにするか、それとも個人手配にするかを判断したい。

ツアー代金が2万円引きになった舞台裏は?

Go Toトラベルキャンペーンが中止になっている間も、多くの都道府県では在住者のみを対象にした旅行キャンペーンが行われている。。ただし、首都圏在住者などはその恩恵にあずかることはできない。一方、内閣府による新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を利用して、観光振興を行っている地方公共団体もある。

例えば鳥取県の倉吉市は、新型コロナ感染拡大以降、積極的なキャンペーンを行い、集客につとめている。10月1日にスタートした「行こうよ倉吉キャンペーン」は、ANAトラベラーズ ダイナミックパッケージを利用して、羽田から鳥取空港か米子空港に飛び、倉吉市内の指定したホテルに宿泊した場合、先着250名にかぎり、旅行代金を2万0000円も割引するというものだった。

このキャンペーンが発表されるとすぐにツイッターなどのSNSで拡散され、話題を呼んだ。筆者も手配し、ANAの2区間とホテルに加え、倉吉市で使えるチケットも1100円分付帯して合計7100円と驚異的な価格となった。

今回のキャンペーンをとりまとめた倉吉市商工観光課の鳥飼真輔課長代理は「5日間で完売となったのはわれわれも想定外でした」と驚きを隠さない。今回のキャンペーンでは昨年度の助成金を活用したため、今後のキャンペーンについては新たな予算が確定してからになるという。

かつて、2021年3月出発のJALダイナミックパッケージで、羽田空港から高知空港までのJAL往復航空券とホテル1泊がついて2万6000円のうち、2万0000円が「高知・羽田線利用促進事業」と「高知県観光振興事業」より委託された観光プロモーションによって割引かれ、75%引きの6000円となる事例もあった。今後も地方公共団体と交付金予算消化の状態によって、旅行費用を直接割引くような形での大型プロモーションが出る可能性がある。

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