「時短勤務」を極力避けるべきこれだけの理由 「収入減」だけではない将来にわたる深刻影響

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そうすると、家計全体の収入減少につながりますから、男性は長時間労働から降りられません。結果として、男性は家庭領域での役割を果たすことができなくなります。

時短勤務で仕事量は変わらないのに収入は激減

第1子出産後、産休・育休を経て職場復帰をしたHさんは、先輩や同僚で子育てをしている人がいなかったため、育児と仕事の両立に対して不安が大きく、ひとまず時短勤務を選択しました。

いざ始めてみると、時短勤務といっても仕事量が減るわけではありません。勤務時間内で終わらなかった仕事を、自宅に持ち帰ることもあります。ところが給料明細を見て、予想以上の収入減という事実に愕然とします。

単純に考えると、出産前に8時間働いていた場合、1時間の時短で給料は8分の7、2時間の時短で8分の6になるはずです。しかし、以前はついていた残業代がなくなったり、ボーナスが減少したりするなど、実際の減少幅はもっと大きくなります。

フルタイムで約314万円だった年収が、時短勤務にすると約178万円になるという試算もあります(※1)。家計収入から140万円近い金額が消えてしまうのです。当然、将来の厚生年金にも影響が及びます。

いずれフルタイムに戻ってキャリアを取り戻せる展望があるならよいのですが、「時短の人」と周囲から見られてしまい、時短勤務を契機に不本意ながらもマミートラックに乗ってしまうことが多いのです。

「別に出世したいわけじゃない」と考えるかもしれません。しかし、収入が減る割に仕事量が減らないと、「やってられない」とばかりに、パート勤務転換への心理的ハードルがぐっと下がってしまいます。一時的な事情や感情で将来の可能性を摘みとってしまうのは慎重であるべきです。

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