【産業天気図・損害保険】3メガ体制で競争は激化、システム統合負担も重く、雨が続く
2010年3月期の決算をみても、自動車保険など保険料収入の減少傾向に歯止めが掛かっていない。損害率も引き続き悪化している。さらに、住宅着工件数の減少もあり、火災保険も低調、海上保険は世界的な不況をうけて大幅な減少をみせている。
ただ、期初想定していたよりも、自然災害は少なかった。特に、世界的に大きな災害がなかったことから、再保険子会社の業績が連結利益を押し上げてた。さらに、一昨年9月以降のリーマンショック以降、悪化していた運用環境は改善、各社とも有価証券関連の損失が消え、経常損益は大幅改善した。
特に連結経常利益ベースでは大きく改善しているが、これは国内マーケットの不振を、海外子会社や再保険、運用益がカバーしたもので、正味収入保険の減少傾向には、歯止めが掛かっていないのが現状だ。
(木村 秀哉 =東洋経済オンライン)
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