「自宅葬」コロナ禍の今、じわり注目を集める背景 「家族だけでゆっくり見送り」を希望する人も
具体的には、例えば、次のような葬儀を行った。
このように葬儀場ではなかなかできない、それぞれの家族ならではの送り方をできるのが自宅葬の特徴だ。
自宅葬を選ぶのはどのような遺族なのか
自宅葬専門葬儀社2社の自宅葬の特徴などについて見てきたが、では、自宅葬を選ぶのはどのような遺族なのか。
最も多いのは在宅医療を行った遺族で、その割合は両社とも施行件数の約7割だという。
「最期は自宅で迎えたいという日本人は、半数を超えていますが、現実は1割程度です。自宅で最期を迎えるには、強い意志や覚悟が必要なわけです。強い意志を持って在宅医療を選ばれた遺族が、葬儀も自宅を選ばれることが多いです」(鎌倉自宅、馬場さん)
「自宅葬を行う人は、家族そして家を大切にしている遺族が多いです。とは言え、家族が自分で看取るというのはつらいものがあります。その覚悟を決めた家族が自宅で看取り、葬儀も自宅で行いたいという遺族がほとんどです」(燈、保坂さん)
鎌倉自宅によると、在宅医療を行った遺族以外で自宅葬を選択するのは、過去に遺族として葬儀を経験したが、形式的で慌ただしく、葬儀が終わった後に、何をやっていたのか思い出せないという経験をし、満足できなかったので、今度は自宅葬を選ぶという遺族がいる。
そのほか、若くして病気で亡くなったり、自死だったりした場合に、葬儀は身内だけで行いたいということで自宅葬にするケースもある、という。
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