KDDIvs住友商事、JCOM争奪を終えても三角関係に残る火種


 KDDIはもともとJCOM子会社化には意欲的。小野寺正社長は4月の決算会見で「将来的には過半数を握りたい」と明言。自社の通信事業に、JCOMのインフラやコンテンツなどをより積極的に活用したいとのスタンスだ。

「KDDIにとっては、子会社化してこそできることが多い」とJPモルガン証券アナリストの佐分博信氏も指摘する。「JCOMが持つアクセス回線やメディア事業を獲得できるほか、基幹ネットワークの統合などコスト削減効果も大きい」(佐分氏)。

だが、これを住商が簡単にのむとは考えがたい。同社にとってJCOMは「15年間手塩にかけて育ててきた」(大澤常務)虎の子。歴代社長や役員など常時50名以上を派遣しており、思い入れは強い。

円満会見で新たな幕を切ったが、大株主2社の思惑は交錯する。両社で総額5000億円を投じた3社連合の行方はまだ波乱含みだ。

■ジュピターテレコムの業績予想、会社概要はこちら

■KDDIの業績予想、会社概要はこちら

■住友商事の業績予想、会社概要はこちら

(桑原幸作 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済2010年6月26日号)

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 内田衛の日々是投資
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • iPhoneの裏技
  • 埼玉のナゾ
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
電池開発でノーベル化学賞<br>吉野彰氏が示した「危機感」

受賞会見とともに、リチウムイオン電池の開発の歴史と当事者の労苦を振り返る。世界の先頭を走ってきた日本も、今後および次世代型の市場では優位性が脅かされつつある。吉野氏率いる全固体電池開発プロジェクトに巻き返しの期待がかかる。