「やりたいことが見つからない」という人の盲点 複業や趣味でやりたいこと見つける解決法3つ

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昨日1日で見つからなければ、先週1週間を振り返りましょう。趣味のワインについて調べていた、健康管理のためにエクササイズをしていた、海外ドラマを見ていたなど、何かしら自分なりの行動パターンが見えてくるはずです。そうした行動の延長線上に、人から「ありがとう」と言ってもらえることはないか、想像してみるのです。

ワインの知識を広げて、それを教えること。体のトレーニング方法に詳しくなり、健康管理のアドバイスをすること。海外ドラマのブロガーやコラムニストになること。①でも書きましたが、独りよがりの「好きなこと」ではいけません。自分の興味・関心があり、かつ人の役に立ち、感謝されることが、複業になる可能性がある活動です。

自分のアイデアは人に話してみる

コツ③自分の気づきを「壁打ち」する

人からの誘いに乗ってみたり、自分の行動を見直したりして、「これがやりたいかも」という気づきがあったとします。そこでお勧めしたいのが、その気づきを人に話し、フィードバックをもらう「壁打ち」をすることです。

起業家はよく、事業アイデアを人に「壁打ち」して具体化していきます。複業のアイデアも同じ。生煮えのプランを具体化させたり、独りよがりの発想から脱し、他人に求められるものに見直すためにも、他人との壁打ちは重要です。

僕自身、複業につながる「やりたいこと」にたどり着いたのは、マイクロソフト時代に出会ったキャリアコンサルタントの味岡律子さんとの対話がきっかけでした。その後、NEC時代の先輩などに「社会人OB訪問」もしましたが、今思えばそれらも僕にとっての「壁打ち」経験でした。

自分の考えを誰かに話すと、思考が深まったり、新たな気づきを得たり、行動のヒントをもらえることがあります。そうすると、「考える(内省する)」と「動く」をバランスよく回すことにもつながります。僕自身、今も「考える」と「動く」のバランスを意識していますが、それができるのは定期的に壁打ちの機会を設けているからだと思っています。

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壁打ち相手は誰でも構いません。今までの人間関係の中で、元気がないときに会いたくなる人、会うと前向きな気持ちになる人などを思い返してみてください。誰かの顔が浮かんだら、壁打ち相手になってほしいと連絡してみてはいかがでしょうか。コロナ下で直接会うのが難しければ、ビデオ通話でも電話でも構いません(壁打ちの相手がどうしても見つからないようであれば、コラボワークスのホームページから僕にコンタクトしてもらっても大丈夫です)。

最近、個人の内面を深く掘り下げるような対話の機会が、社会全体で不足しているような気がしています。SNSで容易に多くの人とつながれますが、広く浅くの人間関係にとどまりがち。政治や芸能のニュースが出ると、SNSでとたんに多くのコメントが飛び交いますが、個人の「やりたいこと」を深く掘り下げるような会話は、おびただしい情報量の中でかき消されがちです。

だからこそ、信頼できる人との壁打ちは貴重な機会です。勇気を出して心の内をさらけ出せば、そこから新たな気づきがあるはずです。

中村 龍太 複業家

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なかむらりゅうた / Ryuta Nakamura

1964年、広島県生まれ。日本大学卒業後、1986年に日本電気(NEC)入社。1997年、マイクロソフトに転職し、いくつもの新規事業の立ち上げに従事。2013年、サイボウズとダンクソフトに同時に転職、複業を開始。さらに、2015年にはNKアグリの提携社員として就農。現在は、コラボワークス、サイボウズ、自営農家のポートフォリオワーカー。2016年、「働き方改革に関する総理と現場との意見交換会」で副業の実態を説明。一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会で、パラレルキャリア推進プロジェクトのリーダーを務めるなど、複業のエバンジェリストとしても活躍中。

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