公正競争議論再燃は必至! 近日中に参院総務委員会がNTT東西の光ファイバー開放義務撤廃を決議の見通し

参議院総務委員会は、早ければ明日5月22日にもNTT東西地域通信会社に対する規制緩和を求める決議を可決する見通しであることが東洋経済の調べで明らかになった。
 同決議では電話料金のプライスキャップ制度廃止やNTT東西の業務範囲拡大などが盛り込まれる模様だが、ブロードバンド時代に向けもっとも影響力の大きい決議事項としてNTT東西の光ファイバー開放義務の撤廃が取り上げられる見込みだ。
 2000年11月、総務省はNTT東西に対し、未使用の光ファイバー(アクセス回線の加入者線および局間の幹線)を競合他社に貸し出すことを義務付けた。それ以前に、既存のNTT東西電話加入者線(銅線のアクセス回線)の貸し出しが義務化されており、こうした制度を利用してソフトバンクなどがブロードバンドのADSL(非対称デジタル加入者線)サービスに参入したのは周知のとおりだ。
 ところがNTT東西は光ファイバーの開放義務については撤廃を求めていた。義務化された主要な根拠はNTT東西が通信回線を敷設するのに不可欠な線路敷設権(電柱や地下管道など)を電力各社と寡占しているからだが、NTT東西と同じく光ファイバーインターネットサービスを展開する電力各社には光ファイバーの開放が義務づけらていないことがNTT東西の不満の種となっていた。
 同決議は法的拘束力がないものの、いったん可決されれば国会決議の重みを考慮する総務省がNTT東西の光ファイバー開放義務の撤廃に動く可能性は極めて高くなる。
 NTTとしては開放義務が撤廃されれば光ファイバー投資へのインセンティブが高まるメリットがある。しかし、公正競争の観点からみれば、むしろ電力会社に開放を義務化するほうが望ましいとする声が多い。
 NTT東西の開放義務が撤廃されると、光ファイバーインターネットの競争は事実上、NTT東西と電力各社の2強に限定される構図となる。新電電やソフトバンク、イー・アクセス、アッカなどブロードバンド新規参入者から「独占回帰」との批判が高まるのは確実だ。【野村明弘記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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