コロナ禍の婚活「お見合い成立過去最多」のワケ オンラインお見合いも当たり前になっている
ドラマでも恋人同士だった星野源さんと新垣結衣さんの「逃げ恥婚」は、久々の明るい話題だった。何かと行動が制限されるご時世、愛を育むハードルは高くなっているようだが、希望はある。コロナ禍で出会い、ゴールにたどりついたカップルたちの軌跡から、成就の秘訣を探った。
出会いから2ヶ月足らず、実質「交際0日」で結婚
「5月の連休明けに出会って、2カ月足らずで結婚することに。いちばん驚いているのは私たち自身です」。こう話すのは都内在住の会社員・朝子さん(仮名・30代前半)だ。6月上旬、結婚相談所を通じて知り合った健吾さん(同・30代後半)にプロポーズされ、実質「交際0日」で結婚を決めた。
もともと、一人が好きだった朝子さん。今年3月ごろ、急に一人の時間がものさびしくなり、大手結婚相談所「ツヴァイ」への入会を決意する。一方の健吾さんは昨年初め、転勤で都内へ。職場以外に知り合いが少ない中、コロナの感染拡大で自宅にこもる生活が続いたことに不安を感じ、今年1月にツヴァイに入った。
ツヴァイでは、1人の入会者に「マリッジコンサルタント(MC)」「アドバイザー」と呼ばれるスタッフがつき、2人1組で婚活を助ける。年収や学歴などの希望条件を基に毎月紹介書が送られてきたり、写真とプロフィルをもとにネット上でお見合いを申し込んだり、といった出会い方がある。2人は、担当のMCが同じ女性だった縁で知り合った。
5月の連休明けに新宿店で初対面し、互いに好印象を持ち、その後は週一度のペースで食事をした。健吾さんを「申し分のない存在」と感じていた朝子さんだが、ほかに男性2人と連絡を取っていたことから、しだいに迷いが生じた。
MCは、朝子さんからの報告を基に「選択肢が増えて混乱しているが、気持ちは健吾さんに向かっているのでは」と助言。朝子さんはその夜、「あなたに決めた」と健吾さんにLINEを送る。「思い立ったが吉日」タイプという健吾さんは、次に会ったとき、朝子さんに交際を申し込むと同時にプロポーズ。朝子さんの誕生日である七夕に無事、婚姻届を提出した。