鳩山首相はつなぎ役が精一杯だったか!?

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 ガラス細工を壊してしまうこと、あるいは壊れてもという決意で新しい実験に挑むこと自体は間違いではない。その場しのぎの痛み止めや応急措置でなく、根本治療をという姿勢と覚悟なら、それはそれでリーダーにふさわしい選択である。

 だが、迷走の跡を振り返ると、首相としての見識や哲学に基づく判断ではなく、鳩山首相のくせともいうべき思い切りと度胸のよさ、言い換えると、浅慮で軽はずみな決断が原因で自縄自縛に陥ったと映る。

 鳩山首相は政権交代による初代の民主党首相という栄誉を担ったが、残念ながら過渡期の政権引き継ぎ役としてつなぎの役割を果たすのが精一杯だったのではないか。
(写真:尾形文繁)

塩田潮(しおた・うしお)
ノンフィクション作家・評論家。
1946(昭和21)年、高知県生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科を卒業。
処女作『霞が関が震えた日』で第5回講談社ノンフィクション賞を受賞。著書は他に『大いなる影法師-代議士秘書の野望と挫折』『「昭和の教祖」安岡正篤の真実』『日本国憲法をつくった男-宰相幣原喜重郎』『「昭和の怪物」岸信介の真実』『金融崩壊-昭和経済恐慌からのメッセージ』『郵政最終戦争』『田中角栄失脚』『出処進退の研究-政治家の本質は退き際に表れる』『安倍晋三の力量』『昭和30年代-「奇跡」と呼ばれた時代の開拓者たち』『危機の政権』など多数
塩田 潮 ノンフィクション作家、ジャーナリスト

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しおた うしお / Ushio Shiota

1946年、高知県生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科を卒業。
第1作『霞が関が震えた日』で第5回講談社ノンフィクション賞を受賞。著書は他に『大いなる影法師―代議士秘書の野望と挫折』『「昭和の教祖」安岡正篤』『岸信介』『金融崩壊―昭和経済恐慌からのメッセージ』『郵政最終戦争』『田中角栄失脚』『安倍晋三の力量』『危機の政権』『新版 民主党の研究』『憲法政戦』『権力の握り方』『復活!自民党の謎』『東京は燃えたか―東京オリンピックと黄金の1960年代』『内閣総理大臣の日本経済』など多数。

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