増田ユリヤがYouTubeで鋭いツッコミ入れる理由 オタクモード全開で語る池上彰がタジタジに

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「わからない」とツッコミを受ける池上彰さん(写真:「池上彰と増田ユリヤのYouTube学園」よりキャプチャ)
コロナ禍をきっかけに教育系のYouTubeチャンネルを開設したジャーナリストの池上彰さんと増田ユリヤさん。テレビや出版とは異なる情報発信をしてわかったこととは――。『メディアをつくる!YouTubeやって考えた炎上騒動とネット時代の伝え方』より一部抜粋・再構成してお届けします。

編集をめぐってダメ出しの嵐

増田:YouTube学園を始めたばかりの頃、制作スタッフは池上さんにずいぶん遠慮していましたよね⁉ スタッフは池上さんを遠くから眺めていましたから。出来上がった動画が、池上さんが出演する情報番組のような仕上がりになっていました。

池上:それはそれで、きちんと編集されていて完成度は高い。けれども、これでは何かが違う。どうしたらテレビとは違う「YouTubeらしさ」が出せるんだろうと考えていたんだ。ただ、その違和感の正体がわからなかった。

増田:その正体が明らかになったのが「池上彰のオタクな話」というシリーズの「GPSの仕組みをわかりやすく解説!プライバシーの侵害から身を守るために」でした。実はこの動画、編集をめぐってダメ出しの嵐になってしまったんですよね。

GPSの仕組みをわかりやすく解説!プライバシーの侵害から身を守るために(動画:池上彰と増田ユリヤのYouTube学園より)

池上:このシリーズは、オレが常日頃から興味関心を持っているけれど、テレビでは絶対に扱わないような「ディープな話」を、オタクモード全開にして語るというもの。「GPS」の回は米露の軍事衛星の精度について取り上げた。

ロシアのクレムリンにいるプーチン大統領が、GPSのかく乱によってミサイル攻撃やドローン攻撃を免れる対策を取っているという情報があって、ピンときたんだよね。われわれがふだん利用しているGPSは、もともと軍事目的で作られたものだった、というところから説明したら面白いんじゃないかって。

そう考えたら、もう説明したくてウズウズしてきちゃって(笑)、提案したんだ。ところが、軍事衛星の電波をかく乱させる仕組みについて、いくら説明しても、増田さんが全然納得してくれない。何度も「わかりません」と言われてしまって、もうオレの方はタジタジで冷や汗かきまくり(苦笑)。

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