「自分の思い通りにしたい」煩悩との付き合い方

常に「自分は善人ではない」と意識しておきたい

人間には無意識のうちに自分の思い通りにしようとする心が(写真:topic_kong / PIXTA)
人生100年時代を幸せに生きるには、「プラス思考で生きるための転換力」が重要なようです。浄土真宗本願寺派 超勝寺の住職、大來尚順さんによる連載「人生100年時代を幸せに生きる明日への一歩」。エンターテイメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けします。

当初はそんなつもりがなくても、無意識のうちに自分の思い通りにしようとする言動をとってしまっているということに、心当たりのある方もおられるのではないでしょうか。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

例えば、新しくできた友人がいるとします。最初は優しく接しようと、大切にしようと心掛けていても、気が付けば自分の都合のよい枠に当てはめ、接し方も当初とは随分と違うものになってしまったということはありませんか。

その過程では、自分の思い通りにならないことでストレスが積り、それが伝線して相手との間に不穏な雰囲気が流れ、衝突が避けられなくなったということを経験したことのある方も多いと思います。

そして、いくら「こんなはずじゃなかった」と後悔や反省をしても、また同じことを繰り返してしまう自分に悩む方もおられるのではないでしょうか。

言い換えるならば、どうしても自分の思い通りにしたいという心が作動しまう自分に嫌悪感を持っているということです。

そのような方に気持ちを楽にしてもらえる考え方を紹介します。

「自分の思い通りにしたい」と思う心

まず、誰しも「自分の思い通りにしたい」と思う心は、必ず持っているものだと認識してください。周囲のあの人、この人も、メディアで見たり聞いたりする著名人でも同じです。

「自分の思い通りにしたい」という感情は、別の言葉で置き換えるならば、これは「自分のものさし」になると思います。

人はそれぞれ、さまざまな人生経験を通して物事を多角的に判断できるようになります。これは人間の素晴らしい能力の一つであることは間違いありませんが、別の見方をすれば自分の都合のよい「ものさし」が構築されているとも言えます。

例えば、どんなに善いことをするとしても、「自分が得をするように」「自分が傷つかないように」「自分が嫌われないように」など、実は気が付かないところで自分を中心とした計算をしているということです。

非常に辛いことですが、この事実を全否定することは誰もできないのではないでしょうか。

これを「煩悩(ぼんのう)」と言います。「煩悩」とは「悩みを煩(わずらわ)す」と読み解きますが、その正体は「自分を中心にして計算する心」です。厄介なのは、自分で気が付くことができないところでうごめくところです。

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