占いをさまざまな角度から検証する本連載。今回は、実は占い好きだという歌手の中村あゆみさんが登場。1985年に大ヒットした「翼の折れたエンジェル」をご存じの方も多いだろう。中村さんの占い歴は28年。これまでさまざまな占い師との出会いがあった中で、ある答えに行き着いたという。
安心感が欲しいとき、人は占いに行く
――中村さんが最初に占いに行ったのは、どんなきっかけだったのですか?
デビューして10年ぐらい経ったころ、確か27、8歳の頃だと思いますが、低迷期が続いてなんだか怖くなってきて自分で占い師を探したんです。それまでは一度も観てもらったことがありませんでした。興味もなかったし、疑ってもいたし、「うそだよね」とも思っていたし(笑)。でも人は弱くなると安心感とかアドバイスが欲しくなるんですよね。安心感を買うというか。そうしたら結構ズバリ言い当てるおばあさんで「すごいな」と思ったのが最初です。
それから興味を持ち始めて、自分で風水やカバラ数秘術を勉強したり、いろんな占い師にも観てもらいました。統計学の人もいれば直観系の人もいて、当時は比較的素直に占い師の言葉を聞いていましたね。娘が生まれたときは姓名判断で名前を付けましたし、夫婦の寝室も風水をもとにベッドの位置を決めたり。でもそのあと離婚して、娘の苗字も変わってしまって「なんだ、意味ないじゃん」と思ったこともありましたけどね(笑)。
――それでも占いは続いたんですね。
占いというと、「依存」というイメージがあるかもしれませんが、私はどちらかというと遊び感覚というか、楽しむ感じ。ジョン・レノンとオノ・ヨーコさんのお抱え占い師という人に出会ったり、「すごい人がいるのよ~」と持ち込みも多い(笑)。そこでいいことを言われると、何か特別感に嬉しくなるじゃないですか。当たっている、いないよりもそれでいいと思うんです。
――でも占いでは、いいことばかりでなくマイナスなことを言われることもありますよね。
私の経験上ですが、ネガティブなことを言う占いは脅しのようなもの。そういうスタイルの占いかもしれませんが、自分が弱っているときに近づいてくる人は、いい人でない場合が多いんです。ましてや何かを買わせたりするのは完全にアウト。占い師にもいろいろいて、私の中で「あ、この人本物だな」と思うこともあれば「怪しいな」と思うこともあります。
でも、たとえ怪しくてもいいことを言われたらその部分だけを刈り取って自己暗示に活用すればいいんです。私もそういうことをよくします。
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